第28回 コンサル型営業からマーケティングのヒントを探ってみると・・・
コンサル型営業の方法論をWEBマーケティングに
応用する事について考えてみます。
迎客デザイン研究所の酒井です。
第28回目の物語の力で一歩先ゆくWEBマーケティング講座は
「コンサル型営業からマーケティングのヒントを探ってみると・・・」
と題してお送りします。
まずはコンサル型営業について意味合いを
確認しておきましょう。
提案型営業ともいえるもので、顧客の課題や悩みを聞き出し、
その解決策を提案して契約を獲得する方法を用いる
営業スタイルを指しています。
このコンサル型営業の手法の中には、
実に多くのマーケティングノウハウが
散りばめられていると思います。
それらを見ていきましょう。
まず初めに「課題解決の方法を提案する」という部分です。
考えてみると当たり前のことなのですが、
人が何か物やサービスを買う場合、
「必ず何らかの課題や悩みを解決するため」
である事がわかります。
例えばサラリーマンが牛丼屋さんに
お昼を食べにいく時のことを例に考えてみます。
お昼はご飯を食べないと空腹で午後からの仕事も
手につかないでしょう。
つまりお腹を満たしたいという課題がある訳です。
しかも毎日のことですから、
あまり多くの費用をかけたく無いといった
心情もありますね。
そこで丼1杯で数百円という低価格な昼食を提供するという、
サイフの中身の減り具合を心配するといった
悩みへの解決策をも提供している訳です。
しかも牛丼屋さんでは、
かなり効率的なオペレーションプログラムに従って、
素早く食事を提供してくれます。
これは限られた昼休みの時間への配慮という、
埋もれがちなニーズへの対応という価値も
提供できている事になります。
単に昼の食事を提供するといっても、
これほど多くの課題や悩みへの解決策の提示が
できているからこそ、今も変わらずの人気を誇っているのでしょう。
では次に「顧客の課題や悩みを聞き出し」
の部分を見ていきましょう。
これはリサーチという事ですね。
そもそもお客様に
「どんな課題や悩みがあるのか分からない状態」では、
自社の商品やサービスが受け入れられるかがわかりません。
それでも数をこなして契約してくれる顧客に
当たるまで営業し続けるといったスタイルもあるのですが、
今ではあまり受け入れられないと思います。
オフィス街のテナントビルの玄関先に
「セールスお断り」と注意書きが貼られている
事からも分かりますね。
要するに売り込みは嫌われているという事です。
売り込みが嫌われる理由は、もうお分かりだと思いますが
「お客さん側の事情を無視している」からです。
「欲しいとも何とも思っていない生命保険を勧められても、、、」
といった感じです。
これもご存知だと思いますが、
WEBマーケティングとは売り込みのテクニックではなく、
欲しいという方にピンポイントに提案をしていくための
価値提案の方法論です。
そのため私は、究極的にはセールスが不要になる
という考えを持っています。
これはマーケティングの専門家で有名な
ピータードラッカーが書いていることでも有名ですね。
マーケティングが成功すると、
顧客から購入したいと言っていただけるように
なる可能性が高くなります。
つまり売り込みから解放されるという訳です。
ここまでの内容についてなら既に知っている
という方も多いと思うので、
いよいよ私ならではのお話をしようと思います。
それは伝えたい事と伝わった事の違いについてです。
説得と納得の違いとも言えることですが、
伝えたい事を自分勝手に話し続ける
売り込みスタイルの営業マンと、
相手の状況を見極めてその人が抱えている課題を
解決する方法として自社の製品のことを話す営業マンとでは、
伝わる内容が全く違う事は想像に難く無いと思います。
売り込み営業マンと相対している人の頭の中には、
「どうやってこの営業マンに帰ってもらうか」
だけを考えていることが多いのです。
営業マンの話なんてろくに聞いていない訳ですよ。
その点、コンサル型営業マンの場合は、
相対しているお客さんとしては、
自社が抱えている課題が解決できるかもしれない訳ですから、
聞く姿勢が出来ていますよね?
この差が売り込みにならないポイントです。
売り込みとは聞く気のない人に無理やり説得して
買わせようとする方法ですから、そりゃ嫌われますね。
その点、コンサル型営業マンの場合は、
先にお客さん側が聞きたい事をヒアリングしているのです。
そしてそのヒアリングに基づいた提案をしているので、
成約率が高い事は当たり前ですね。
こうして話を聞くと当たり前のことが、
実際には簡単に行えないのがビジネスの難しいところです。
運良く自分の商品やサービスに興味がある方を目の前にすると、
どうしても契約を取りたくてオーバー話をしてしまいがちです。
心情的には分かるんですが、
お客様の状況如何では売り込みとなってしまいます。
基本的には人は自分が興味のない話を聞きたくないので、
初めにどんなことに興味があるかを聞く必要があります。
そこを飛ばすと、後で辛い目にあいます。
お互い起業家として
「売り込まずに行列が出来るビジネス」
を構築していきましょう!
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